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2023年04月09日
江戸そば日月庵で 宮武さんと
【日月庵】
#江戸そば日月庵 に参りました。


立派なお店は元造り酒屋の建物。おじいちゃんの頃には映画館もあったといいますから、この地区のランドマーク的な場所だったに違いありません。

どうして日月庵なんですか?と伺うと、日月庵を始めた頃、店主の宮武さんは、まだ酒造会社に勤めるサラリーマン。毎日開店はできなかったから。
いや、時間ができた今でも、本気のそば打ち本気の出汁ひきをすると、毎日は無理だよと言います。
今は便利なものが出来たから、それを使うひともいるだろうけど、宮武さんは頑固に本気の蕎麦を守ります。
奇をてらったものがしたいわけではなく、師匠に一歩でも近づきたい。
宮武さんの話してくれた師匠とは、蕎麦の世界では知らないひとがいないという #高橋邦弘 さんのこと。
高橋さんは昭和19年生まれ。修行ののち、昭和50年に東京南長崎に「翁」を開店します。4年後、長野で蕎麦の栽培を始め、昭和60年東京の「翁」を閉め、翌年、山梨県に自家製粉の蕎麦店「翁」を移転。
やはり蕎麦の原材料がある産地を求めてですか?と聞くと、それだけではなく、本気で蕎麦打つひとたち、本気で蕎麦を育てるひとたちとの連携、そして、蕎麦打ちの技術者を育てるためであったようで、
それは料理人だけではなく、会社を退職した蕎麦すきなひとなど、一般のひとも含まれていたとのこと。
やがて、高橋さんは広島県に移住し、そこで蕎麦の指導をはじめます。これは単なる蕎麦店の移転ではなく、広島の町おこしの礎にするもので、技術を習う弟子の中には、役場や農協のひともいました。
宮武さんが、高橋さんのもとで修行したのは、この広島でのこと。

実家である、この古民家で蕎麦店をはじめたのは、ここを守るためでもあります。
文化庁の登録有形文化財 になったとしても、だから町や県や国が建物をまもってくれるわけではなく、守るのは所有者である個人。

古民家保存の大変さは、宇多津古街の、ここ数年の変化をみてもわかること。思いはあっても、保持改修にかかる資金は個人負担ゆえに、古民家を手放すひとも多いのです。
蕎麦店が、古民家にかかるものの助けになる。つまりは、稼働してくれる古民家だからこそ残すことができるということだと、私は理解します。
るいまま組の70年ものの小さな建物でも、茶室る庵のエンターテイメント茶会があるからこそ維持できているところはあります。
るいまま組の茶会活動の話をすると、うちでも茶会はできるよ、したらいいと宮武さん。
ほんとですか! そんなこと言ったら私はほんとにやりますよ(笑)
蕎麦と盆点前ガールズ。まちかど漫遊帖の小旅シリーズの候補地が、また増えましたね。

今日は、盛りそばの卵焼きセットと、蕎麦がきがはいったおぜんざいをいただき1500円。
お蕎麦もお出汁も絶品。大変美味しゅうございました。


宮武さんのお話はスカッとして気持ちいい! また、参ります!

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