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2020年10月28日

錦織 龍村周さんのお話を聞く。







【伝統】
錦織の龍村周さんのお話を聞く。

周さん自身は自ら織物を織る織師でもあるが、龍村家は錦織の「紋意匠図」と呼ばれる複雑で精密な設計図をつくり、製糸、糸の染め、織りまでの工程を細かく組み立て作品を作る指示をする家柄。

それは、オーケストラのコンダクターのごとく、糸の性質から織のこと、職人の力量まで理解していないとできないもので、「紋意匠図」次第で作品の完成度の高さが決まるとも言われているようだ。

漆芸の世界も、漆をとるひと、形を作るひと、漆を塗るひとと分業作業によって守られてきたが、錦織も同様で、繭を育て、製糸、糸染め、織まで分業で、どの部分が欠落しても錦織はできない。

龍村さんは、錦織の技術を守り伝え、修復、研究し、新しい作品へと繋げ、工程を受け持つ職人たちに仕事を渡す。

その作業は「本阿弥光悦のようなものと話しても、最近のひとたちには伝わりにくいので、宮崎駿さんみたいなものと話しています」と笑っていたが、正に光悦だ。

本阿弥光悦は、江戸時代「寛永の三筆」と呼ばれた書家であるが、それだけでなく陶芸、漆芸、出版、茶の湯などに名を残す総合芸術家で、洛北鷹峯に芸術村を作ったひと。

この芸術村は、光悦村と呼ばれ「さまざまな分野の、町衆の文化人や職人、芸術家たちを集めて、独自の文化を築きあげた」とある。

つまり。芸術家か職人かと線を引きたがる現代よりも、もっと柔軟に日本独自の芸術を作り上げたのだ。

龍村さんが、古代の布を研究修復復元するのは、技術だけでなく、その織物に込めた祈りや願いにまで思いを馳せることが大事であると話されていたが、

それが、伝統文化を伝え守る家に生まれたひとに課せられた大きな仕事なのかもしれない。

ご自身も、光悦同様、龍村家の伝承者、織師の顔だけでなく、書家や陶芸家の顔も持たれている。

写真は、錦織の表と裏。複雑で細かな模様は、どちらからみても美しい。

錦織 龍村周さんのお話を聞く。




お話のあと、玉藻公園披雲閣のお庭を見ながらお茶をいただく。









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Posted by まちかど漫遊帖 at 11:54│Comments(0)るいまま
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